中国「人工降雨ロケット」の気味悪さ

大気中にヨウ化銀などの触媒を撃ち込む独自技術に大義名分。人工降雨による国土改造も。

2010年1月号 LIFE

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11月10日、北京はこの冬2度目となる吹雪に見舞われ、一面の銀世界となった。1万5千人を超える作業員が市内の除雪に駆り出されたが、多くの道路が雪のため通行止めになり、隣接する河北省から北京に入るための高速道路も遮断された。「没弁法(メイバンフアー)(しかたがない)」――。あたりまえの降雪であれば、その一言で済ませるところだ。ところが、この吹雪が人工降雪によるものだったことが伝わると、事前通報がなかったことに対して、ネット上に不満の声が氾濫した。というのも、9日前の11月1日も、北京は人工降雪による大雪に見舞われていたからだ。北京で11月に雪が降るのは22年ぶりのこと。翌日の交通機関は大混乱となり、とくに北京首都国際空港では257便中200便が遅延した。多くの乗客が空港で10時間以上も待たされた。北京では「暖気(ヌアンチー)」と呼ばれる建物ごとの集中暖房システム ………

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