止まらぬ「夕刊廃止」と紙面の劣化

2009年12月号 連載 [メディアの急所]

  • はてなブックマークに追加

北日本新聞(富山市)が12月28日付で夕刊を廃止する。同紙の夕刊は1940年に誕生、戦時中に休刊したが、55年に復活し、富山県内で現在3万2千部が発行されている。人気コーナーの一部を朝刊に移すほかウェブサイトを充実させることで、月額2987円の購読料は据え置く。廃止理由は「ライフスタイルの変化とインターネットの普及でメディアをめぐる環境が大きく変わった」こと。要するに夕刊が読まれなくなったうえに、広告収入が落ち込み、夕刊発行が経営の足かせになっているのだ。ここ数年、夕刊廃止の流れが止まらない。全国紙では産経新聞東京本社が02年3月末、毎日新聞北海道支社が昨年8月末にそれぞれ終了。地方紙では昨年9月末に秋田魁新報、今年2月末に沖縄タイムス、琉球新報、南日本新聞の3紙が夕刊をやめている。一方、夕刊紙の名古屋タイムズは昨年10月末に廃刊となった。朝夕刊を発行している ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。