「郵政」目くらましに博報堂疑惑

亀井節は絶好調。露骨な天下りと改革逆行への批判をかわすには、チーム西川を「悪役に」。

2009年12月号 BUSINESS

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生臭い。臭気芬々の人事である。竹中平蔵元総務相が三顧の礼で日本郵政社長に迎えた西川善文(三井住友銀行元頭取)を、手足をもいだうえに散々さらし者にしたあげく、後任に元大蔵事務次官、斎藤次郎を起用するという亀井静香郵政担当相の荒業には驚かされた。「泥亀」こと亀井は、ふてぶてしい浪花節で人を煙に巻きながら、裏でしたたかに計算する政治家だ。平成の徳政令、モラトリアム(返済猶予)騒動がそうだった。就任早々、「中小零細企業や個人の借り入れについて、少なくとも3年程度、モラトリアムを実施する」とぶちあげ、金融界で物議を醸したが、大山鳴動鼠一匹、信用保証協会を使った政府保証の拡大に落ち着くことは、最初から読んでいた節がある。郵政人事もそうだ。脱官僚、政治主導を謳う鳩山政権下で、堂々と「官僚中の官僚」OBを郵政トップに据えれば、どんな反発を招くかくらいは計 ………

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