新日石・新日鉱統合の「難題」は渡ワンマン会長の処遇

2009年11月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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半年以上も延期された新日本石油と新日鉱ホールディングスの経営統合は10月13日現在、月内の統合本契約調印に向けて最終調整に入った。唯一悩ましいのが新日石の渡文明会長の処遇だ。石油業界のコメントとして常に氏の談話が報じられるように、業界の顔であり、新日石の最高実力者でもある。今も人事権を牛耳り、海外のビッグプロジェクトなど重要案件を自ら指揮している。西尾進路氏に社長をバトンタッチして4年以上経つが、そのワンマン政権に変わりはなく、「渡商店」と揶揄される所以だ。両社の統合は大が小を呑む再編と見られがちだが、実はそうではない。日立製作所と同じ銅山経営を源流とする新日鉱は、世界的競争力を誇る銅精錬やIT関連素材に優れた金属事業部門を持つ名門。「業界では前例のない異業種再編に近い組み合わせ」と大手証券アナリストは言う。石油需要の減少に歯止めがかからない ………

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