新政権の面子がかかる消費者庁。フェミニズムの闘士の采配で強力な規制官庁が生まれる。
2009年11月号 LIFE
ポピュリズム(大衆迎合主義)の歴史をたどると、大企業の独占排除をめざした米国の反トラスト法の成立に行き当たる。議会や官僚機構を飛び越え、直接大衆に働きかけて喝采を集める政治手法は、我が国でも今回の政権交代を支えた大きな力であった。そのシンボルが9月1日に発足した消費者庁である。もともと来春発足を目途に準備を進めていたものを、総選挙に危機感を深めた前首相の麻生太郎が「消費者目線」の国民人気をあてにして強引に前倒しした。内閣府の国民生活局を核に経済産業、農林水産、厚生労働の各省や公正取引委員会などから集められた200人余りの寄り合い所帯で見切り発車したが、民間からの登用を期待されたトップの長官には元内閣府事務次官の内田俊一が天下り。庁舎に首相官邸に程近い永田町の高層オフィスビル「山王パークタワー」の㆕~⓺階を年間8億円で賃借したのもこのドタバタの ………
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