NTTコムに「ウィルコム救済」打診

総務省が持ちかけた「交換条件」とは何か。原口総務相が直面する究極のジレンマ。

2009年11月号 BUSINESS

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下手をすると、全国に450万人もいるPHS(簡易型携帯電話)ユーザーが「ケータイ難民化」する恐れさえある。PHS事業者として最後まで生き残っていたウィルコムが9月末、私的整理の一つである「事業再生ADR(裁判外紛争解決)の手続きに入った。加入者減少を理由に取引銀行団が、1千億円近いシンジケートローンの借り換えを拒否、9月末の120億円の返済資金が手当てできなくなったからだ。「ウィルコムの発行済み株式6割を5年間も持ち続けている筆頭株主の米ファンド、カーライルが業を煮やしてイグジット(出口)を試みたのは1年前。動きを察知した銀行団は、カーライルの事業存続意欲に不信を抱き、借り換え交渉をずるずると引き延ばした」と関係者は明かす。第2位株主の京セラの稲盛和夫取締役名誉会長がNTTに救済を求めたが拒否された経緯は、本誌4月号で詳報したが、あれから半年も棚ざらし。その間、 ………

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