「北」の微笑に李明博が移す軸足

「いつもの戦術」と冷静。むしろそれを奇貨として「鄭雲燦首相」で中道左派取りこみを図る。

2009年10月号 GLOBAL

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「北朝鮮の変化は戦術的なものだろう」――韓国の対北朝鮮政策を統括する玄仁沢(ヒヨンインテク)統一相は9月2日、与党ハンナラ党主催のセミナーでこう述べた。「北朝鮮の変化」とは、ビル・クリントン元米大統領の訪朝による米女性記者2人の解放、玄貞恩(ヒヨンジヨンウン)現代グループ会長の訪朝による南北交流事業の再開合意、金大中(キムデジユン)元大統領の死去に伴う北朝鮮の弔問団派遣および同団の李明博(イミヨンバク)大統領との接見など、いずれも8月に見せた北朝鮮の“柔軟”姿勢を指している。朝鮮戦争などで南北に離別状態となっている「離散家族」の再会事業に関しても、北朝鮮は約2年ぶりに応じ、9月26日から10月1日まで実施することになっている。この事業では劇的な再会がメディアを通じて流れ、多くの韓国人が涙する。予定通り実施となれば、今回も同じ光景が見られるだろう。とこ ………

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