雌伏15年の暗闘の末、ついに自民党と霞が関を見返した。盟友小沢に託した「リベンジ」とは何か。
2009年10月号 COVER STORY [企業スキャン]
自民党の壊滅的敗北に日本経団連会長の御手洗冨士夫ら主流派財界人がほとんど茫然自失のなかで、新政権の背後に見え隠れする異色の財界人の影法師――京セラ名誉会長、稲盛和夫(77)が意気軒昂である。総選挙で民主党の308議席獲得が確定した翌日の9月1日夕、小沢一郎民主党代表代行(67)がさっそく横浜市内で会った。鳩山由紀夫代表(62)と官房長官に内定した平野博文役員室長(60)も、8日に京セラの東京八重洲事務所を訪ねて、20分間ほど稲盛と会談したことは、新聞でも報じられている。民主党の「後見人」を任ずる稲盛の得意満面は、想像するに余りある。総選挙後、「明治維新に次ぐ平成の維新」とのコメントを発したが、鳩山、小沢の2人に対して祝辞以外に何を語ったかは外に漏れてこない。この総選挙で稲盛の肩入れは尋常ではなかった。4年前の小泉解散で自民党全面支援に回り、選挙カーの面倒ま ………
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