北山 慶氏(ムーディーズ・ジャパン代表取締役)

後追い格付けより「安定型」をめざす

2009年10月号 BUSINESS [インタビュー]

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――ムーディーズが米国でRMBS(住宅ローン担保証券)の大量格下げを発表してサブプライム危機に火がついてから2年、リーマン・ショックから1年、米欧では格付け会社が「戦犯」の一つと指弾され、もっと規制すべきだとの議論が出ています。北山 格付け規制論の理由の一つは寡占です。格付けは寡占産業であるがゆえに、その地位に安住して経営努力を怠っているのではないかという批判があります。もう一つは利益相反。発行体からの報酬に基づいて格付けをしますから、発行体に耳障りなことは遠慮がちになり、非常に甘い格付けが出る構造にあるという批判があります。その問題点を是正すべきだという議論が米欧で起き、日本の金融審議会でも昨年10月から議論し、先の通常国会で可決された金融商品取引法改正案にも組み込まれています。我々も規制を受けるという前提のもとで取り組んでいかなければなりませ ………

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