2009年10月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
日本航空の経営再建をめぐってライバルの全日空の動きが目立っている。日本の航空路線は、実質的に日航と全日空の2社で独占しているため、政府や金融機関による日航支援が手厚くなると、逆に全日空の屋台骨が揺らぐ可能性が出てくる。全日空は今年6月、政府が日航に対する日本政策投資銀行による危機対応融資を決めた際にも、「企業間で公正・公平な競争環境が確保されること」と金子一義前国土交通相に釘を刺すなど、政府主導の日航救済に警戒感を露にしてきた。政府は8月に有識者会議を立ち上げ、日航再建策の作成を急いでいるが「全日空の牽制が強まっている」(関係筋)という。日航は赤字体質からの脱却に向け、OBの年金削減や人員整理、不採算路線の絞り込みなどリストラ策の実行を迫られている。さらに、資産内容を改善するため、金融機関による債務の株式化や政投銀など政府系機関による出資も ………
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