「小沢リベンジ」首筋寒し検事総長

安直な「正義」と小沢献金捜査の失敗が祟って、民主党から乗り込んでくる法相に戦々恐々。

2009年10月号 POLITICS

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「民間人から検事総長を持ってくるって話もあるらしいね」財務事務次官や日銀副総裁を歴任し、今は大和総研理事長を務める武藤敏郎は最近、あの表情のない笑みを浮かべながら、検察庁の最高人事についてそんな言葉を周辺に漏らしている。武藤の検察中枢につながる人脈を考えれば意味深長だ。古巣の財務省がいち早く7月14日人事で民主党中枢と太いパイプを持つ真砂靖(昭和53年入省)を官房長、香川俊介(同54年入省)を総括審議官に配して、民主党に“恭順の意”を示し組織防衛を図ったことに安堵したのか。それとも、自らが秘書課長時代に採用した部下たちがこの選挙で数多く民主党議員として当選してきた余裕からなのか――。他人事のような笑みの裏で、権力移行に柔軟な財務省と不器用な法務・検察を、武藤が見比べていたことは間違いない。8月30日以降、霞が関官僚たちは「我々の上に立つ所管大臣が誰に ………

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