鳩山「安保」観の際どい一線

2009年10月号 連載 [手嶋龍一式INTELLIGENCE 第42回]

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ひとりの政治家と国家の安全保障をテーマにあれほど濃密な議論を交わしたことは絶えてない。その公開の討論は札幌で始まり、東京に引き継がれて続けられた。議論が交わされていたその時、日本の政治は決定的な舵を切ろうとしていた。時の政権党と最大野党が、日本の安全保障の基軸を根底から変えてしまう与野党合意に踏み込む「事件」が起きかけていたのだった。そうした情勢を受けて議論は進められた。大連立を策した民主党の小沢一郎代表。そして、討論の相手となった民主党の鳩山由紀夫幹事長は、その合意に異を唱えたのだった。議論の核心を鳩山氏が自ら残した記録によって検証してみよう。*手嶋 小沢さんは、国際舞台でのあらゆる活動には、国連安保理のお墨付きが必要だと考えています。国連決議さえあれば、自衛隊員が国連軍の制服に着替えるにしても、武力行使を含めたあらゆる活動に参加でき ………

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