公取が固唾のむ中国対「鉄の巨人」

鉄鉱石交渉中に上海でリオ・ティントの4人が拘束された。価格リーダーの座がかかる新日鉄。

2009年9月号 BUSINESS

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日本も対岸の火事ではない。7月5日、中国は上海で英豪資源大手リオ・ティントの社員4人の身柄をスパイ容疑で拘束した。4人には中国系オーストラリア人、スターン・フー氏も含まれ、スチーブン・スミス豪外相が直ちに懸念を表明したが、その4日後、今度は中国の大手鉄鋼メーカー、首都鋼鉄の幹部が「リオに重要情報を提供した」として拘束されたと報じられ(第一財経日報)、中国が贈収賄の立件をめざしているとの観測が強まった。中国青年報も、同23日付で「02年以来、中国の鉄鋼業界は累計7千億元も過払いしてきた」として「産業スパイや内通者は中国の鉄鋼業界を混乱に陥れた」と暗にリオを非難した。これは拘束に国家意思が働いていることを示唆している。日本を抜いて国内総生産(GDP)で世界第2位になろうとしている中国が、米国人女性記者を“拉致”して交渉カードに使う北朝鮮並みに「人質外交」の ………

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