奥頭取が「住友支配」を決定づける役員人事を断行。大本命の国部専務で院政狙うが……。
2009年9月号 BUSINESS
三井住友フィナンシャルグループ(FG)の役員人事をめぐって「事件」が起きた。今年4月のことだ。それを契機に、行内で「暗闘」が始まった。「事件」とは、三井住友FGの経営会議メンバー16人の内訳を、旧住友銀行出身者を10人、旧三井銀行(旧さくら銀行)出身者を6人としたこと。2001年の経営統合以来、経営会議メンバーは旧住友8人、旧三井8人の配分が続いていた。「対等の精神」に基づく「統合の証」だった。それが一気に崩れたのである。役員人事を押し切ったのは旧住友出身の奥正之頭取。その直前に、奥頭取は親しい住友グループ首脳に「旧行のバランス時代は終わった。これからは住友中心で経営する」と上機嫌に話していたという。奥頭取とCEO(最高経営責任者)の地位を分け合う旧三井出身の北山禎介三井住友FG社長は当初、「年次構成の偶然による一時的な現象」と意に介さなかったという。とこ ………
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