「クリントン訪朝」はオバマ政権との連携プレー

2009年9月号 DEEP [ディープ・インサイド]

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外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長が、米国大使館のズムワルト臨時代理大使から至急会いたいとの電話を受けたのは8月2日午前。クリントン元大統領が北朝鮮に拘束されている2人の米国人女性記者の釈放に立ち会い、金正日総書記と非公式会談を行うことになると伝えられた。その10日ほど前にタイで開かれたASEAN地域フォーラムに出席した中曽根弘文外相に同行した斎木氏は現地で、ヒラリー国務長官に随行して来ていたキム6カ国協議首席代表(大使)から「米朝直接接触」の感触を得ていた。そこでズムワルト氏に対して、「金正日会談」でクリントン元大統領に日本人拉致問題についても言及してもらいたいと申し入れた。しかし、結果は空振りに終わった。オバマ政権は一貫してクリントン訪朝は「完全な私的な訪問」と言い続けてきたが、事実は異なる。7月中旬、北朝鮮が特使としてクリントン元大統領を指名し ………

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