ソニー ――「ストリンガー独裁」の病魔

飯のタネが尽きたソニー。再生の切り札はシャープとの経営統合だが、モノづくりが嫌いなストリンガーの舵取りではお先真っ暗。

2009年9月号 BUSINESS [企業スキャン]

  • はてなブックマークに追加

7月30日、ソニーは2009年4~6月期連結決算を発表した。営業損益は257億円の赤字。とはいえ記者会見に臨んだCFO(最高財務責任者)の大根田伸行は「5月に予想した時に比べ1千億円以上、上振れしている」と安堵の表情を見せた。液晶テレビで、これまでの韓国サムスン電子との激しいシェア争いを断念。採算を重視して出荷を絞り込んだほか、販売管理費や原材料費などのコストを圧縮。さらにエコポイント効果もあり、国内販売が伸びたことが奏功した。思いのほか業績は堅調と言いたいのだろう。決算説明ではリストラ費用を除けば、233億円の営業黒字だったことを盛んに喧伝したが、明日への展望があるわけではない。業績が一時的に持ち直したとしても、ソニーには3年先、5年先の収益源が見当たらない。「パナソニックは三洋電機を買収して電池にシフト、シャープは太陽光発電に賭ける。ソニーには飯のタネが ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。