民主党安保政策「変節」は妥当か

2009年9月号 連載 [「軍略」探照灯 第41回]

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「民主党が唱える安全保障政策はブレている」と政権交代がかかる総選挙を前に自民党は攻撃に躍起だ。民主党の鳩山由紀夫代表が7月17日、記者団に政権を獲得した場合、インド洋での海上自衛隊の給油活動をただちに打ち切るか否かを問われ「外交には継続性が必要だ。すぐに止めるのはかなり無謀な議論だ」と答えたため、自民党幹部たちは「民主党は従来給油活動に反対してきたのに、いまさら何だ」と激しく非難した。その批判はもっともとはいえ、野党の任務の一つは政府の政策の問題点を指摘することであり、一方政権党になれば対外関係を円滑に処理する責任を負うから姿勢や表現がある程度変わることは、場合によっては許されることだろう。検事が将来弁護士になることを考え、その場合に発言が矛盾しないよう弁論を手控えていては検事の役割は果たせまい。民主主義では「配役」が変わることはありうる ………

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