地デジ移行で崩壊するテレビCMの販売モデル

2009年9月号 DEEP [ディープ・インサイド]

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地上デジタル放送への完全移行まであと2年を切り、テレビCMの営業関係者が頭を悩ませている。「地デジ移行と同時に視聴率が大幅に落ちる」との見方が、関係筋に広がっているためだ。各世帯が保有する2台、3台目のアナログテレビがデジタル対応に切り替わらず、アナログ視聴分がはがれ落ち、視聴率低下を引き起こすと懸念されているのだ。視聴率調査は対象世帯が保有するすべてのテレビを測定対象とし、1世帯あたりの測定台数は2台強。地デジ化する2011年7月の時点では、この台数を下回るのは必至。「面白い番組を投入して視聴率を押し上げるほかにカバーする手がない」と放送局の営業幹部はお手上げの様子だ。とくに営業関係者が憂慮するのは、視聴率の下落観測を知ったスポンサー企業の圧力が増すこと。テレビCMの取引では、先々に想定される視聴率の数値をもとにCM枠を売買する。このため実際の視聴率 ………

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