新疆「黒幕」女性富豪の悲劇

胡錦涛の「調和社会」は失敗した。強権と報道管制で締めつけ、亡命ウイグル人に「責任転嫁」するが…。

2009年9月号 GLOBAL [中国「調和社会」の破綻]

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7月5日夜、新疆ウイグル自治区の中心地ウルムチで起きた暴動で200人以上が死亡し、2千人以上が負傷した。大学生60人を含む2千人が逮捕されたが、その一部は死刑判決を受ける可能性がある。私が主宰する中国人権民主化運動情報センターが下した結論は、7.5事件はまったく偶発的に発生し、中国当局が非難しているような「世界ウイグル会議」による謀略・扇動などはなかったというものだ。主因は平和裏にデモ行進していた広場に大量の警官を投入しながら、最も衝突が起こることが予想されたウイグル族居住地域にほとんど警官を配備しなかった新疆当局の警戒不足、警官の人員不足にあり、しかも安易な発砲が事態を急激に悪化させた。中国政府により「暴動の黒幕」とされた世界ウイグル会議主席、ラビア・カーディル(編集部注=7月28日に来日、中国外交部が日本に「強い不満」を表明した)は暴動に関与して ………

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