モルスタにナメられる「大株主」MUFGの憂鬱

2009年8月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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米モルガン・スタンレーと資本提携した三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の顔色が冴えない。MUFGは昨年秋、金融危機の渦中で資金繰り難に陥ったモルスタに資本参加。出資比率20%に相当する大株主となり、世界に冠たるモルスタの金融技術や国際ネットワークを活用して、大企業取引を強化する腹積もりだった。ところが、金融危機が峠を越え、モルスタは米政府から注入された公的資金をさっさと返済。もはやMUFGの資金力に頼らなくとも自社の信用に影響が出ないとみるや、モルスタは豹変した。日本での証券事業統合では首脳ポストを分け合い、北米で投資銀行業務を手がける共同出資会社の設立交渉でも折半出資に持ち込み、MUFGは主導権がまったく握れない有り様だ。大株主を相手に一歩も譲らないモルスタの交渉姿勢は「覚悟はしていたものの予想以上に強気」(MUFG関係者)という。相手が大株主で ………

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