ロシア経済揺らぎ軍需産業苦境

狂ったプーチンの夢。外貨準備が来年枯渇する可能性もあり、エリート層からも非難の声。

2009年8月号 BUSINESS

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ドミトリー・メドベージェフがロシア大統領に就任したのは1年2カ月余前だった。ロシアは着実に中国やブラジル、インドなどと並ぶ4大新興国「BRICs」の一角として地位を固めつつあった。前任者であり、メドベージェフの良き助言者ウラジーミル・プーチンは首相に就任して、クレムリンの権力継承を悠々進められるようお膳立てしてみせた。昨年9月、筆者が参加した国外の専門家たちとの毎年恒例の定例会議にプーチン首相が登場、「世界中を飛び回り、ロシアの政策すべてに責任を持つような仕事を休みたかった」と冗談を言いつつも、ロシアのGDP(国内総生産)を倍増させ、変革を推進することで、ロシアを世界有数の経済大国に押し上げる最後のひと押しを抜かりなく進めたいのだと強調していた。そして、プーチンは、7年間連続でGDP伸び率が7%以上を記録したことや、潤沢な外貨準備金、ロシア国民の生活水 ………

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