2009年8月号 DEEP [ディープ・インサイド]
JR東海の葛西敬之会長が6月下旬に訪米。ワシントンでラフード米運輸長官と会談し、カリフォルニアでの高速鉄道整備計画には「(東海道新幹線の最新型)N700系が一番ふさわしい」と、新幹線技術の採用を売りこんだ。葛西会長はノーマン・ミネタ元運輸長官の協力を得て、米国の鉄道関係者に向けたシンポジウムを開くなど、活発なトップセールスを行った。アジア系米国人として初めて閣僚になった日系のミネタ氏は米政界の実力者だ。実は、葛西会長に依頼されてミネタ氏との橋渡しをしたのは日本財団の笹川陽平会長である。笹川会長はかつて中国の北京─上海間の高速鉄道計画に日本の新幹線を採用させるべく動いたが、日中関係の悪化で果たせなかった。「カリフォルニア新幹線」は麻生首相もオバマ大統領との初会談で持ち出した、いわば「日の丸プロジェクト」。その実現に笹川氏も一肌脱いだ格好だ。しかし ………
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