2009年8月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
武田薬品工業が、世界で4千億円弱の売上高を誇る糖尿病治療薬「アクトス」の特許切れ対策に失敗した。アクトス特許切れ前に発売する予定だった次の糖尿病治療薬「アログリプチン」の米国承認が大幅に遅れるためだ。アクトスの米国特許は2011年1月に切れる。その対策として武田は、米国のシリックスというバイオベンチャーを買収し、同社が開発していたDPP4阻害薬という新タイプの糖尿病治療薬を手に入れた。世界の大手製薬が先陣争いを繰り広げてきたのがDPP4阻害薬。米国では最初にメルクの「ジャヌビア」が承認・発売されており、次は武田と目されていた。ところが、米食品医薬品局(FDA)が、武田に心血管系の安全性確認のための追加試験を要求。追加試験データが得られるまで2年はかかると見られるため、その前にブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)とアストラゼネカが開発してきた「サクサグリ ………
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