丸善、ジュンク堂、ブックオフを買収した出版業界の「駆け込み寺」。何を目論んでいるのか。
2009年8月号 BUSINESS
デジタル革命に乗り遅れ、雑誌も本もジリ貧の出版業界の「駆け込み寺」になっているのが大日本印刷だ。版元から印刷を受注する裏方が一転、丸善、ジュンク堂書店、主婦の友社を買収し、中古書店のブックオフコーポレーションとも手を組み、さながら下剋上。「なぜ、衰退業界にカネを注ぎ込む?」と訝る向きもあるが、どうやら培ったデジタル技術を武器に、紙と電子の「両刀使い」で出版再編を仕掛ける目論見のようだ。
表をご覧いただきたい。大日本印刷は、何かに憑かれたかのように出版関連の買収を繰り返している。 出版社や書店は小資本でデジタル技術にも乏しいが、大日本の資本金は1145億円と巨大で、印刷とITの技術蓄積も厚い。そのカネと技術を当て込んで、出版社や書店が駆け込んでいるのが現状。しかし、大日本側にメリットはあるのか? 傘下に収めた丸善、ジュンク堂、TRC(図書館流通 ………
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