2009年7月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
耐震強度偽装事件の再発防止を目指す改正建築士法が5月27日に全面施行された。大規模建築物の設計には、新設された国家資格の保有者が携わるよう義務づけられた。国土交通省は高度な専門知識を持つ建築士を関与させることで、偽装があっても早期発見できるようにするのが狙いと言うが、業界からは「地方では新資格を持つ人材が不足している」問題が指摘されている。同じ狙いで07年施行の改正建築基準法で建築確認を厳格化した際、国交省の準備不足が響き、新築住宅着工件数が激減、現場は大混乱に陥った。業界には「二の舞いにならなければいいが」との不安が根強く残っている。新資格は、建物の強度などを見る「構造設計一級建築士」と、電気の配線などを手掛ける「設備設計一級建築士」。高さなど一定の条件を満たす建築物は、有資格者が設計するか、建築基準法に適合しているかチェックしなければ着 ………
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