折り紙つき「アジア通」が登場

2009年7月号 連載 [CHALLENGER]

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出光興産新社長中野 和久出光興産の9代目社長に中野和久副社長(61、早大商学部卒)が就く。その晴れの記者会見で抱負を問われた中野氏は「嵐の真っただ中を航海中にキャプテンが代わるようなもの。正直言って抱負を語る余裕はない。身を削る覚悟」と応えた。現社長の天坊昭彦氏(次期会長、69)から「栄進」の打診を受けたのは昨年12月。「創業100周年を迎える2011年まで続投してください」と固辞したが、石油連盟会長を兼ねる天坊氏の激務を目の当たりにして、腹をくくったという。天坊氏も「彼なら任せられる」と太鼓判を押す。出光興産の主力は燃料油部門や石油化学。中野氏は北海をはじめタイ、ミャンマー、ベトナム、インドネシアなどの原油・ガスの生産開発、探鉱現場を渡り歩く開発畑のエースだった。必ずしも主流ではない中野氏に転機が訪れたのは1998年。香港事務所中国総支配人から本社中枢 ………

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