郵政・政投銀「民営化」逆戻り

実はコインの裏表。霞が関は「危機対応」を口実に、政策金融改革を骨抜きにして、民主党まで抱き込んだ。

2009年7月号 BUSINESS [霞が関天下り機関復活]

  • はてなブックマークに追加

麻生政権が日本郵政問題で揺れている。鳩山邦夫総務相が「かんぽの宿」をオリックスに一括売却する問題に待ったをかけた延長線で、西川善文日本郵政社長の続投に反対、西川続投なら総務相を辞任すると示唆したからだ。鳩山総務相は、昨年9月の自民党総裁選で麻生太郎氏の選対本部長を務めるなど総理と近い。その鳩山氏が“抗議”辞任するとなれば、政権のダメージは大きく、ミニ内閣改造説や一足飛びの衆議院解散説まで飛び交っている。日本郵政社長人事は「筋悪」なストーリーだった。東京中央郵便局の建て替えに鳩山総務相が口を挟んだあたりから、単なる政治的な話題づくりであることが透けて見えた。鳩山氏が昨年9月に就任したあと、自ら事実上ゴーサインを出した案件だからだ。麻生総理自身も「もともと郵政民営化に反対だった」と2月5日の衆議院予算委員会で公言しているが、郵政民営化の見直しに合 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。