同和利権の「最後のドン」を大阪府警が逮捕

2009年7月号 連載 [LOCAL EYE]

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5月14日、大阪同和利権のドンが摘発された。詐欺容疑で逮捕されたのは大阪の中堅土木会社「岸組」の社長、岸正明容疑者(70)ら5人。昨年2月、大阪市が発注した市営住宅の建て替え工事を約7億5千万円で請け負ったが、市が着工時に支払う前払い制度を悪用、およそ1億1千万円を関連会社に振り込ませ、岸組の運転資金に充てた疑いを持たれている。地元建設業界で岸容疑者を知らぬ者はない。「同建協」と呼ばれた大阪府同和建設協会(現・大阪府まちづくり建設協会)の会長を務め、大阪府・市が発注する公共工事の受注調整を仕切ってきたからだ。同建協に加入しないと公共工事は受注できないとされ、行政側も業者選定などで岸容疑者に怒鳴りこまれるのを恐れていた。大手ゼネコンも「同和団体をバックにする岸容疑者には頭が上がらなかった」と話す。こうした受注調整のリベートは、工事代金の2~3%とされ ………

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