日産自動車―― 「ハイブリッド」なき致命傷

「売る車がない」と全国のディーラーが悲鳴。エコカーの芽を摘んだカルロス・ゴーンの大失敗。

2009年6月号 COVER STORY [企業スキャン]

  • はてなブックマークに追加

日産自動車が5月12日に発表した2009年3月期連結決算は、売上高が前期比22.1%減の8兆4370億円、営業損益が1379億円の赤字(前期は7908億円の黒字)、当期純損益は2337億円の赤字(前期は4823億円の黒字)となった。販売台数で日本が15.1%、北米が16.2%、欧州が16.7%、それぞれマイナスになったことが響いた。仏ルノーとの資本提携により10年前に来日したカルロス・ゴーンCEOが指揮を執るようになって初の営業赤字。純損失は9年ぶりである。ゴーン氏は記者会見で「すべてのメーカーが困難に陥っている」と、自身の経営責任を否定した。

痩せ細った商品ライン

ゴーン氏は09年2月、08年から5年間の中期経営計画「日産GT2012」を一時中断すると発表。コミットメント(必達目標)経営を打ち出し、全社に厳しいノルマを課してきたが、利益が出ないことがわかると、さっさと「白旗」を揚げた。自動車業界は今期も経営環境が厳し ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。