スペイン風邪の「殺戮ウイルス」も最初は弱毒性だった。「怖いのは秋以降」と専門家は言う。
2009年6月号 DEEP
5月9日、ついに日本にも上陸した新型インフルエンザ。感染者数は13日現在34カ国5941人、死者63人に達し、世界保健機関(WHO)はパンデミック警戒レベル「フェーズ6」の発令を検討中だ。一方、メキシコでの大発生から半月が経ち、ウイルスの正体はほぼ解明されつつある。4月28日、WHO緊急委員会委員を務める国立感染症研究所の田代真人氏は「ウイルスは弱毒性」と発表した。実際、感染者の多くは軽症で、致死率もメキシコ以外は0・1%台で季節性インフルエンザとほぼ同程度の水準である。政府は2005年12月に、新型インフルエンザの感染爆発により、最悪の場合「国民の25%が罹患し64万人(致死率2%)が死亡する」と推計している。今回の事態が該当しないことは明白であるが、「殺戮ウイルス」が引き起こすパンデミックの恐怖は去ったのだろうか。
「この恐ろしき死亡率を見よ 流感の恐怖時代襲来す ………
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