武田薬品やエーザイにOTC化のダメージ懸念

2009年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

  • はてなブックマークに追加

 厚生労働省は4月下旬、ドラッグストアや薬局で自由に購入できる一般用医薬品(OTC)として新たに承認する候補品リストを公表した。今回のリストには薬価ベースで年間2千億円もの売上高を誇るプロトンポンプ阻害薬(PPI)が掲載されている。同薬剤を販売している武田薬品工業、エーザイなどでOTC化による影響が懸念される。PPIは胃酸分泌を抑えて潰瘍や胃炎を治療する薬剤。日本では武田がタケプロン、エーザイがパリエットという名前で販売している。武田の製品は国内で700億円弱(実売)、エーザイも370億円程度(同)の売り上げがあり、国内営業の稼ぎ頭の一つだ。医療用医薬品ならば患者負担は3割だが、OTCにスイッチされれば全額患者負担。医療保険での薬剤費の削減を目指す厚労省は、安価なジェネリックの使用促進と並行して、保険でカバーする医療用医薬品から消費者が自腹を切るOTCへの転換を ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。