信金中金の「奉加帳」に全国の信金が大ブーイング

2009年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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「優先出資証券の価格は暴落、出資金に対する配当は無配、決算も大赤字。こんな状況で出資要請とは虫がよすぎる」。都内のある大手信金の役員は、系統金融機関である信金中央金庫からの出資要請に憤りを隠さない。全国の信金を傘下に置く信金中金は中小企業育成の任務を怠り、証券化商品などの資産運用に走り大火傷を負った。その結果、信金中金は09年3月期に2千億円を超える有価証券評価損を計上。4月9日に発表した09年度決算予想の下方修正では、2月6日に発表した経常利益の赤字幅が190億円から2170億円に拡大、当期純利益の赤字幅も370億円から1840億円に膨れ上がった。この苦境を乗り越えるために、信金中金は全国の信金から総額2千億円もの普通出資を募る計画を発表。全国の信金に預金量割合に応じた増資を求める「奉加帳」を回した。当然ながら信金中金の大赤字の尻拭いをさせられる信金側は腹の ………

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