日ロは「領土」より「原子力」で実

首脳会談で原子力協定を締結。民間でも東芝が燃料協力の覚書。「してやったり」のプーチン。

2009年6月号 DEEP

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来日したロシアのプーチン首相と会談する麻生首相(5月12日)AP Images来日したロシアのウラジーミル・プーチン首相が5月12日夕方、麻生太郎首相と会談した。懸案の北方領土問題では、プーチン首相が会談後の共同記者会見で、7月にイタリアで開かれる主要国首脳会議(サミット)の際に行われる麻生首相とドミートリー・メドベージェフ大統領の会談で、打開に向け「あらゆるオプションが話し合われる」と述べたが、その評価は意見が分かれる。谷内正太郎・政府代表の発言に端を発する「3.5島返還論」騒ぎで領土に目を奪われがちだが、今回のトップ会談では日本の国家戦略上、きわめて重要な一つの布石が打たれた。両首相が見守るなか、中曽根弘文外相とロシア国営原子力企業ロスアトムのセルゲイ・キリエンコ社長が調印した「原子力の平和的利用に関する二国間協定」(日ロ原子力協定)である。この協定 ………

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