GM、破産法で「分割」へ

余命1カ月。最後の再建計画に労組の壁は厚い。4ブランドを残し、あとは清算手続きか。

2009年5月号 BUSINESS

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公的資金を受けながら経営再建のメドが立たないゼネラル・モーターズ(GM)に業を煮やした米政府は、破産法を活用して優良資産だけを残す分割案を検討し始めた。3月末に会長兼最高経営責任者(CEO)の職を解かれたリチャード・ワゴナーに代わり、フレデリック・ヘンダーソン新CEOが実効性のある新たな再建計画を提示し、政府からの追加支援を得ようと必死だが、オバマ大統領から与えられた時間は5月末まで。現状を判断する限り、政府案を超える「劇薬」の処方箋の提示は見込めず、4月13日付のニューヨーク・タイムズは、財務省がGMに対し破産法適用申請の下準備をするよう指示したと報じた。

純血すぎるヘンダーソン

再建の成否を握る最大の難関は全米自動車労働組合(UAW)との交渉だ。1998年にミシガン州フリント市にあるGMの金属プレス工場での生産性をめぐって労使交渉が決裂、UAWが54日間もストを打ったことがある。GMは ………

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