2009年5月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
米国の中堅製薬企業サイエル社を11億ドルで買収した塩野義製薬に勢いがついてきた。同社が米国で進めていた抗肥満薬「S–2367」のフェーズ2の治験に成功。塩野義が創製し、世界で売り上げを伸ばしている高脂血症治療薬「クレストール」の特許が切れる2016年までに、米国で自社製品を販売できるメドがついたためだ。塩野義がアストラゼネカにライセンスしたクレストールのロイヤルティ収入は、08年9月中間期に166億円。同期の営業利益184億円の大半を占める。同系薬剤で世界トップの「リピトール」の売上高に接近しつつあり、ピーク時のロイヤルティ収入は600億円に達する見込み。しかし、塩野義の国際的大型品はこの一品しかなく、国内営業の地盤沈下も著しいため、しばしば再編・買収候補に挙がっていた。塩野義は米国で実施していた薬効確認試験で、米食品医薬品局(FDA)の厳しい承認基準をクリアした ………
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