日経が赤字回避の大リストラ

新社屋完成でのしかかる500億円の償却負担。150億円の緊急経費抑制を打ち出した。

2009年5月号 LIFE

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4月1日、日本経済新聞社は清水建設から東京・大手町の新本社ビルの引き渡しを受けた。地上31階と旧本社ビルの3倍の背丈で、阪神大震災級の大地震に耐え、二酸化炭素排出量が一般新築ビルより4割少なく、百年はもつという最新鋭ビルだが、今後は総工費500億円の償却負担がのしかかる。加えて未曾有の新聞不況。「この先2年間は日経の存亡がかかるサバイバル期間」と、喜多恒雄社長は社内に危機感を訴える。

広告収入がピーク時の半分

日経の東京本社移転は45年ぶり。旧本社は1964年の竣工で低層・狭隘なうえ老朽化したため、2005年3月、大手町全体のビル群を連鎖的に再開発する国(都市再生本部)の「都市再生プロジェクト」に加わった。同プロジェクトの第1陣として旧本社の西400メートルの旧大手町合同庁舎跡地(国有地)に、まず日経ビルと経団連会館、JAビルの3棟が一体的に建設され、このほど完成した。日経ビルの3階から5 ………

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