「一票の格差」で国は活力低下する
2009年5月号 連載 [如是我聞]
「この春、『世襲政治家がなぜ生まれるのか?』(日経BP社刊)を上梓しました。帯に“与野党党首に告ぐ”と銘打ってありますが、政治の本ではありません」「私は最高裁の所謂“一票の格差”合憲判決で5回も反対意見を書いてきました。民主主義国家の公務員は憲法と法律に基づく仕事をしなければなりません。法の番人たる裁判官なら、憲法が求める国家像を念頭に法秩序を守る責務を負っています。違憲判断を述べても少数意見にしかならず、『損をしますよ』とも言われましたが、公務員ですから、よい国であり続けさせるために持ち場での義務を果たさなければと思っていました。考え続けてきたこの問題を、もう一度きちんと話そうと考え、今回本になりました」「米国は経済危機のさなかにオバマ大統領を選び、民主主義が機能していることを世界に示しました。その米国も建国当初は、人口が少ない南部の選挙人 ………
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