官僚システムをぶち壊して政治が出張る倒錯した発想。「政府案」も「中川案」もお話にならない。
2009年5月号 POLITICS
「別紙の議員立法につき、党行政改革推進本部で議論のうえ、党としての方針を確立していくことに賛同いただける議員を募っております」4月3日。自民党内で孤立感を深め、「改革派」の旗印にしがみつく元幹事長・中川秀直はこんな「お願い」の書面を党所属全議員に送った。攻撃目標は首相・麻生太郎が中川らの異論を押し切って閣議決定し、国会に提出した国家公務員法改正案だ。「公務員制度改革の理念は5本柱に集約できる」とある政府当局者は解説する。元首相・安倍晋三が手をつけた「天下り根絶」と、スト権など労働基本権にかかわる「新たな労使関係の構築」をめぐる法整備は来年がメド。先行する今回の政府案は「政治主導」「縦割り打破」「能力主義」といった政治・行政システムの強化に主眼を置くのだという。麻生がゴリ押しするこの政府案と、中川が振り回す議員立法案。どっちもどっちだ。対決 ………
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