2009年5月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
農林水産省という役所はどこまで腐っているのか。事故米騒動で省を挙げて体質改善を図っているはずが、今度は「ヤミ専従」隠蔽疑惑が発覚した。事の発端は昨年3月に寄せられた「組合幹部は勤務時間に仕事をしていない」という内部告発。農水省が農政事務所などの一斉調査を行ったところ、142人にヤミ専従の疑いが発覚した。ところが農水省はこの事実を隠し、その処理を担当した松島浩道秘書課長は組合に調査日時を通知したうえで、ヤミ専従がゼロになるまで調査を繰り返した。さらに松島課長は、これを嗅ぎつけた新聞記者に調査結果を改ざんした文書を示し、ウソの説明までしていた。すべてがばれて松島課長が更迭されたのは当然として、問題は、松島課長が井出道雄次官と佐藤正典官房長に経緯を報告済みだったことだ。井出次官は「秘書課長から『誤解を受けるといけないので、記者にはヤミ専従調査の途 ………
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