「庁舎移転否決」で大阪府議会自民党に亀裂

2009年5月号 連載 [LOCAL EYE]

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「賛成46、反対65、条例案は否決されました」。高い支持率をバックに改革を進めている橋下徹大阪府知事にとって初めての挫折の瞬間だった。2月定例府議会最終日、「WTC(大阪ワールドトレードセンタービルディング)」への府庁舎移転問題は、条例案可決に必要な出席議員の3分の2どころか、過半数にも満たないという惨敗に終わった。この採決をめぐり、最大会派の自民党に深刻な亀裂が生じた。自民党には「村」と呼ばれる当選回数別の集まりによって意見を集約する慣習がある。自民党府議団49人のうち、最大数を誇るのが当選2期目の16人。ところが、この「村」を2期目の議員はポストを漁る「利権派閥」に変えてしまった。幹事長などの主要ポストは当選回数を重ねた後に務めるのが一般的だが、一致団結して数を握れば、ベテランを差し置いて主要ポストを狙えると考えたようだ。2期目の議員は連判状までと ………

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