公取の鉄槌にもJASRAC「高笑い」

音楽著作権を独占する社団法人に排除命令が出たが、放送局も権利者も「利が乏しい」と不満顔だ。

2009年5月号 BUSINESS

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放送事業者との包括契約による独占禁止法違反(私的独占)にあたるとして、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)が公正取引委員会から排除措置命令を受けたのは2月末のこと。国内外の多くの音楽著作権を擁してあらゆる音楽関連ビジネスを牛耳り、インターネット上におけるコンテンツ流通を妨げる“オジャマ虫”団体に公取が下した鉄槌は、JASRAC実質独占に風穴をあける力があるのだろうか。今回の公取判断については周辺関係者から疑問の声が少なくない。放送事業者は公式には静観しているが、現場からは「(仮に現行契約改正となれば)番組が制作できない」と悲鳴があがっている。JASRACへ権利を信託する権利者側からも「徹底的に争ってほしい」と不服審判所でJASRACに声援を送る声まで聞こえるからだ。そもそも今回の排除措置命令は論拠がまわりくどい。「放送事業者から徴収する使用料の算定において ………

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