昨年末から度重なる経営不安説。 「倒産したら雇用問題が起こる」と政府筋も身構える。
2009年5月号 BUSINESS
いくら100年に一度の大不況とは言え、わずか3カ月余りの間に3回も経営破綻の噂が流れる老舗企業というのも珍しい。大手AVメーカー、パイオニアのことである。初っ端は昨年末だった。「日本を代表するメーカーが12月29日に倒産する」という怪情報が、政界筋を駆け巡った。半導体大手のエルピーダメモリやNEC、いすゞ自動車、IHI、日本航空などと並んで、パイオニアの名前が浮上した。1月下旬にもきな臭い噂が飛び交った。昨年後半からみずほコーポレート銀行がメガバンクの中で最もえげつない貸しはがしの動きに出、「特に同行が準メーンバンクになっている融資先がひどい目に遭っている」(大手金融機関役員)ことが、評判になっていた。それが、「みずほが準メーンのパイオニアが追い込まれている」との風説につながった。3度目は4月の第1週である。3月末を決算期末とする手前、大手金融機関が引き金を ………
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