2009年4月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
違法献金事件で公設第1秘書が逮捕された民主党の小沢一郎代表の辞任論が強まるなか、長老の渡部恒三最高顧問の存在感が増している。69年初当選の渡部氏は小沢氏と同期。自民党時代は竹下派の「7奉行」として協力し合ってきたが、小沢氏らとともに自民党を離れた後は、小沢氏に批判的な立場を強め、今では党内の反小沢勢力の相談役となっている。「今は動くんじゃないぞ。しばらくは様子見だ」。小沢氏の公設秘書が逮捕されるや、渡部氏は前原誠司副代表や仙谷由人、枝野幸男各氏らを諌めた。昨年秋以降の内閣支持率の急落とは逆に、民主党では次期衆院選に向けて小沢代表の求心力が上昇。「反小沢」勢力も身動きできなくなっていた。そこへ違法献金事件が小沢氏を直撃。反転攻勢のチャンスのはずが、渡部氏が反小沢の動きにブレーキをかけているのは、なぜか。渡部氏に近い党幹部は「渡部さんは小沢代表 ………
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