幻の中国マネー470億円を餌に、パシフィックHDを釣った手口はM資金そっくり。謎の男を追った。
2009年4月号 DEEP [パシフィックHD破綻]
不動産投資ファンド運営大手、パシフィックホールディングス(HD)が3月10日、ついに子会社2社とともに会社更生法適用を東京地裁に申請した。負債総額は3社で3265億円だが、重複分を除くと1940億円、単体では1636億円と、今年3番目の大型倒産である。昨年11月、優先株発行による470億円の増資を発表して以来、本誌はその怪しさを二度も報道した。全面否定のプレスリリースや、片棒をかつがされた日経新聞の“大誤報”まであったが、これで晴れて本誌報道が裏付けられたことになる。この幻の増資計画は、コンサルティング会社、経営共創基盤の冨山和彦CEO(産業再生機構元専務)が設立した「中柏ジャパン」を通して、中国マネーがパシフィックHDに投資する――という触れ込みだった。11月の発表では、2月末までに全額が支払われるという話だったが、実現したのは12月19日に行われた6億5千万円の第三者割当増 ………
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