2009年4月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
3月9日、武田薬品工業の株価が急落した。次代の大型新薬と期待する2型糖尿病薬SYR-322の米国承認が遅れることになったからだ。同薬を審査中の米食品医薬品局(FDA)が、安全性確認の追加試験が必要である旨を通告。武田が目指す今年6月の承認は困難になった。武田の糖尿病薬「アクトス」の米国売上額は、昨年で約2900億円。同薬の米国特許が11年1月に切れるため、後継となるのがSYR-322だった。07年暮れにFDAに申請したものの審査が遅れ、今年6月26日までには結果が示される予定だった。FDAは、アクトスと同タイプの薬剤の長期使用により心血管系に副作用があるとの臨床データが出たことを受け、糖尿病薬の安全性を確認するために大規模かつ長期の臨床試験を必要とするガイドライン(GL)を示していた。武田はアクトスの申請がFDAの新GL策定前であり、臨床試験規模がGLの新基準を満たすとの考えを示す ………
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