米ファイザー「ワイス買収」が揺り起こす「巨大再編マグマ」

2009年4月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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世界最大の製薬企業、米ファイザーが1月末に発表した米ワイスの買収はライバル企業をいたく刺激した。両社は単純合算で売上高約630億ドル、研究開発費は110億ドルを超え、実現すれば第2位の仏サノフィ・アベンティスを売上高で約60%、研究開発費で70%近く上回る圧倒的な存在感を示すことになる。この発表を契機に「業界再編が一気に加速する」との予想を証明するかのように3月9日、米メルクが米シェリング・プラウの買収を発表。両社の単純合算は売上高約430億ドル、研究開発費約83億ドルで、ファイザーの次席を狙う挙に出た。製薬企業の新薬の研究開発は投機性が強く、狙ったとおりの効果が得られず途中で断念するケースが少なくない。そのため確率論で言えば、研究開発費が多ければ多いほど、新薬創出の成功率も高まる。研究開発費を確保するには一定規模の売上高が必要となる。世界の巨大製薬企業 ………

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