「バケツに穴」シティとAIG

仏の顔も三度。それでも損失が止まらず、米議会は非難囂々。温厚なバーナンキも開き直る惨状だが。

2009年4月号 BUSINESS [米国「ゾンビの巨人」]

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呪われた生ける屍――ゾンビ映画が米国のケーブル・テレビで人気だ。9.11テロ事件後の数年間に大流行したゾンビ映画が、このごろまた昼夜を問わず流れている。ケーブル会社は時代背景に合わせて番組のラインアップを毎月決める。足元のテーマは「滅び」と「恐怖」だそうだ。ゾンビ映画の黎明は、ジョージ・ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』が封切られた1968年。当時は米ソ冷戦の緊張が高まり、米国民は核戦争の恐怖に怯えていた。目下の恐怖は言わずもがな「1930年代の恐慌再来」。ワシントンの連邦政府が“死に体”企業を際限なく支援するさまを見て、米国人はゾンビにとり憑かれた自国の財政や通貨の将来に怯えている。

仕組まれたサプライズ

3月10日、ニューヨークの株式市場がにわかに急騰した。材料となったのはパンディット・メールである。「親愛なるシティ社員のみなさん」。シティグループのヴィクラ ………

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