「高島屋・阪急百」統合の消耗戦

両雄並び立たずの見本か。「結納」は交わしたけれど、白紙撤回もあり得る。

2009年4月号 BUSINESS

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百貨店の業績が総崩れとなる中で、「高島屋と阪急・阪神連合の経営統合は実現しない。業務提携にとどまるのではないか」という見方が、業界内で強まっている。「『結婚』より『大人の恋愛関係』が双方にとって都合が良い」というのだ。両社の提携合意が実現したのは昨年10月。当面、互いに10%の株を持ち合い、実際の統合は2011年とする計画だ。3年の猶予を置いたのは、社風も歴史も異なる両社の融合に時間をかけるため。得意分野の情報交換や仕入れの共通化など業務提携を進めながら、慣習や人事、給与の擦り合わせをじっくりやる考えで、情報交換などはすでに始まっている。

「何はともあれ婚約」の焦燥

07年から広がった百貨店の大型再編。07年に阪急百貨店と阪神百貨店、大丸と松坂屋が経営統合して、それぞれエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)、J・フロントリテイリング(JFR)が誕生。08年4月には三越伊勢丹ホールディ ………

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