麻生が縋る「延命カレンダー」

追加景気対策と首脳外交を「人質」に総理の座にしがみつく。「7月サミットまで」なりふり構わずか。

2009年4月号 POLITICS [麻生も小沢も「死に体」]

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「私はそう慌てることはない、と麻生太郎首相にいつも言っている。『任期いっぱいやりなさい』と。ここまで来たら、腹を据えて」3月9日夜、沖縄市。元首相・森喜朗は会合で「麻生延命」に傾く心中を、こう吐露して見せた。民主党代表・小沢一郎の公設第1秘書逮捕の衝撃。「きょうは一大転換の日」(幹事長・細田博之)と明るくなりかけた自民党内の空気は経済産業相・二階俊博側への捜査の波及、官房副長官・漆間巌の失言で再び暗転した。麻生も低支持率を脱せない。政界捜査の広がりが自民、民主のどちらにより深刻な打撃を及ぼすかは、党首交代の行方も絡んで「オセロゲーム」(元幹事長・加藤紘一)のように形勢が変わりうる。衆院の任期満了を9月10日に控え、一寸先は闇を地で行く解散政局。麻生の後ろ盾である党内最大派閥のオーナー、森は麻生の「おくりびと」を演じる日を薄々意識しながら、ひと ………

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