M&Aにひた走るキリンの野望

フィリピンのビール最大手を傘下に。海外に一気呵成に攻め込む老舗に成算はあるのか。

2009年4月号 BUSINESS

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食品最大手、キリンホールディングスがM&A(企業の合併・買収)を加速させている。2006年以降、国内ではメルシャンと協和発酵工業、海外ではオーストラリアで乳業大手のナショナルフーズ、デアリーファーマーズを相次いで買収。最近も東南アジア最大のビールメーカーであるフィリピンのサンミゲルビールの買収を決めたばかりだ。創業から100年余。かつては圧倒的な国内ビール首位の座に安住していたキリンが、一気呵成に走り出したのはなぜか。 「今後も戦略投資を続けるが、主体はアジアやオセアニアの飲料になる可能性が大きい」。2月10日、08年12月期の連結決算発表の際、加藤壹康(かずやす)キリンHD社長はこう発言し、引き続きM&Aに積極的に取り組む姿勢を明らかにした。その直後の2月20日にフィリピン食品最大手のサンミゲルと、ビール事業子会社株の約43%を約1120億円で買い取ることで合意。 ………

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